こんにちは。
熊谷、明日は5月の陽気になるそうです!
え!先週は雪だったのに!?
もう体も心もついていけません。
再来週くらいから桜が開花するそうです。
春に向けて気持ちも体も準備が必要ですね!
さて、今日は前回お話しした子どものお口の機能の改善にも役立つマウスピースのお話しです。
小児歯列矯正は以前もお話ししましたが、成長の過程を利用して歯の植わる土台から治療していくことができます。
そのため、子どもの歯科矯正には、
・大人の歯の歯並びを良くする効果
・将来矯正治療をしなくても良くするもしくはしても少しで済む効果
・大人では抜歯矯正になるところを抜歯をせずに綺麗な歯並びにできる確率をあげる効果
・反対咬合(受け口)の場合は特に大人になって手術をしなくても治療が可能になる効果
などがあります。
デメリットとしては、つけ外しができるの装置なので本人の協力、やる気が治療効果を大きく左右すること、子どもの頃からするので治療期間が早まる分、矯正治療の期間が長くなることが挙げられます。
この歯並び、歯列矯正治療に大事なのが『口腔機能』です。
これは筋肉の発達に大きく関係しています。
現代の子ども達は特に『捕食』と言われる行動が少なくなってきていると言われていて、この捕食とは簡単に言うと『スペアリブを食べる動作』です。
スペアリブを食べる時、人は肉をかじり骨から引き剥がします。
肉に前歯で噛みついて保持し力をかけます。
それと同時に唇にもグッと力を入れ肉を剥ぎ取るのに協力します。
そしてよく噛み切り潰し唾液を混ぜ舌を使って飲みやすい形にし嚥下します。
さて、この『捕食』現代人は毎日どれくらい行っているでしょうか。
と言うか毎日どころか日々の生活でこの動作することがあるでしょうか。
現代の食事は、前歯や唇をそれほど使わなくても、よく噛まなくても簡単に食べられるもので溢れています。
そのため、子どもたちの筋肉は十分に発達せず、その結果『テレビを見る時お口がポカンと開いている』『よく噛まないで飲み込む』『口呼吸をしている』『発音が不明瞭でカ行がタ行に聞こえる』などが起こるのです。
そしてその影響として、前歯が噛まない『開咬』や、上の歯が出て出っ歯『上顎前突』、下の歯が出ている受け口『反対咬合・下顎前突』、歯がギチギチで並び切らない『叢生』、いーっとすると下の歯が上の歯に被って見えない『過蓋咬合』などの不正歯列になるのです。
ではなぜ筋肉の発達で歯並びが悪くなるのでしょう。
それは歯(歯列)は筋肉に守られて生えているからなんです。
筋肉の調和する部分に歯は並んでいるのです。
口の周りの口輪筋や舌などの筋肉が適切な位置と力で調和していることで、その隙間に歯が並びます。
なので口がポカンと開いてしまうとそこの筋肉が働いていないのでそちらの方向に歯が向いてしまって出っ歯になります。
このプレオルソというマウスピースは、この筋肉の働きも良くし本来の正常な機能へと導いてくれます。
マウスピースは昼間の1時間と寝ている時に装着します。
最初は邪魔に感じますが、慣れてくると快適に使用できます。
むしろお口ポカンがなくなり風邪を引きにくくなった、集中力が上がったと歯並び以外の効果を感じる方もいらっしゃいます。
2ヶ月ほどすると最初は嫌がっていた子も勝手に自分ではめて寝てくれるようになることもしばしばです。
今年に入り『プレオルソ イニシャル』という柔らかくて小さいマウスピースが出ました。
大きすぎるや固すぎると最初の印象で嫌がる子ども達の導入にとても良いです。
慣れたらマウスピースを替え機能をアップさせていきます。
このプレオルソは3歳から小学生まで使用が可能です。
矯正治療をお考えの時に、機能に問題がないかも確認し、最も良い治療法を見つけられると良いですね。
歯も機能も一生ものです。
ぜひご相談にいらしてください。
*プレオルソは自由診療になりますので保険治療の対象外です。詳しくは医院へご相談ください。
荒岡デンタルクリニック 熊谷
荒岡 千尋