こんにちは!
お子さんたちは今年は短い夏休みになってしまいましたね。
帰省もままならない状況で、例年とは違う過ごし方をされているのではないでしょうか。
荒岡デンタルクリニック 熊谷は、8月10日(月)のみお休みをいただき、お盆は休まず診療しています。
この機会に、ぜひ歯科検診、歯科治療にいらしてください。
さて、今日は妊娠中の歯科診療について最後のお話しです。
妊娠して、まだ歯科治療が必要な箇所が残っていたり、妊娠した後痛みが出てしまったり、妊娠して時間がある今治療を行いたいと思う方もいらっしゃることと思います。
妊娠中の歯科治療は、妊娠の安定期(16〜27週)であれば通常通りの歯科治療が可能です。
妊娠前期は母体の負担も大きいこともありますので、応急処置に留めておく方がいいでしょう。
妊娠後期では、体調に合わせ、無理せず、すぐ治療するか、産後に治療するか見極めることが必要でしょう。
できれば、妊娠前に歯科検診を受け、早めに必要な箇所を治療しておくことが大切です。
また、レントゲン撮影(エックス線撮影)は、大丈夫か心配な妊婦さんも多くいらっしゃるのではないでしょうか。
小児歯科学会の資料では、
日本で1年間に浴びる自然放射線量はおよそ1.4mSvであり、歯科治療で行われるデンタルエックス線撮影150枚に匹敵します。
また、防護エプロンの着用により被ばく量を軽減でき、かつ歯科用のエックス線撮影は腹部からも離れており、胎児にはほとんど影響がありません。
したがって、診断治療のために必要に応じてエックス線撮影を行っても問題ないと言えます。
と書かれています。
必要な場合は、歯科医師と相談し撮影を行うことが可能です。
次に、治療するときの歯科麻酔についてです。
これについても、歯科麻酔を通常量使用した場合、胎児や母乳への影響はほとんどないと報告されています。
麻酔無しでは痛みを伴う治療の場合、痛みによるストレスを考えると、安定期(16週以降)の場合は局所麻酔を使用した方がよいでしょう。
むしろ痛みを我慢してストレス下で治療を行う方が、お母さんにとっても、赤ちゃんにとってもよくありません。
最後に、お薬についてです。
歯が痛くなったり、歯を抜いた後など、痛み止めや抗生物質を飲むことがあります。
妊娠中でも飲めるか不安な方もいらっしゃるかと思います。
妊娠中はできるだけ薬を飲まないことに越したことはありませんが、薬を使用しない事で母体に悪影響がある場合は、胎児への影響が少ないお薬を飲みましょう。
妊娠の時期や状態によっては、産婦人科の先生と連携をとりながら治療やどのお薬をどれくらい飲むか見極めます。
心配なことがあればまず、担当の歯科医師にご相談ください。
荒岡デンタルクリニック 熊谷
荒岡 千尋