こんにちは!
新年度が始まりましたね。
もう熊谷の桜は完全に散ってしまいましたが、今年は満開の時期に朝、荒川土手に散歩に出かけて桜と菜の花畑を見ることができました。
とっても綺麗で来年も行こうと思います。
これから梅雨、そしてあるい夏が来るので体調に気をつけないといけませんね。
さて、今日はお子様の飲み物についてです。
歯科検診の時、お子さんには皆さん伺っていますが、日頃どんな飲み物を飲んでいるでしょうか?
お茶、お水、牛乳であればいいのですが…
リンゴジュース、ポカリ、ヤクルト、野菜ジュースなどを日常的に飲んでいらっしゃる方もいらっしゃるかと思います。
アメリカ小児保健人間発達研究所の研究で、『乳幼児から砂糖が添加されたジュースなどを与えると小児期に甘い飲み物の摂取量が増える傾向にある』ということが明らかになったという記事を読みました。
20年以上前ではありますが、『生後2ヶ月から積極的に赤ちゃんに果汁を飲ませましょう』と言われていた時代もありました。
これはビタミンを補うためだったり、離乳食を始める前の味慣らしのためだったりしたようです。
現在では果汁を与えるのは離乳食が始まる5〜6ヶ月以降というのがスタンダードになっています。
果物には果糖が含まれます。
これも立派な虫歯菌の餌になるのです。
そして甘い味を知ってしまった子供たちはそれ以外の飲み物を飲みたがらなくなることもしばしばあります。
それは子供は味覚が未発達のため濃い味を好むからです。
甘い飲み物を与えれば与えるほど子供は『味がしない』と水を飲まなくなってしまうのです。
このようなデータもあります。
生後6ヶ月未満に果汁を与えられた子供は、1歳以降に与えられて子と比べて、子供時代にジュースの摂取量が多くなるリスクが50%高く、
炭酸飲料の摂取量が多くなるリスクは60%高くなるというものです。
さらに、1歳未満で果汁を与えられた子供は、1歳以降に与えられた子と比較して、1日あたりの水の摂取量が少ない傾向にあることも明らかになっています。
子供へジュースを与えるのであれば1歳を過ぎてからが推奨されています。
また歯科医師としては、基本的にはジュースはお菓子と同じものなので、喉が乾いて飲むものではなく、おやつとしてお出かけやお友達のお家などの特別な場面でのみ摂取することをお勧めしています。
また、おやつの時間にジュースを飲むのであれば、食べるものは甘くない物、お砂糖の入っていないものにするなどの工夫をしていただくことでより虫歯のリスクは軽減されます。
しかし、おじいちゃん、おばあちゃんが勝手にあげてしまう。
保育園でジュースを飲んでしまう。
熱を出したときに飲んだポカリスエットの味を覚えてしまった。
お母さま、お父さま方からこのようなお悩みはよく伺います。
せっかくあげないようにしていても、なかなかうまくいかないこともあります。
それなら、お家ではジュースを用意せず、お茶かお水しかない環境を作り、念入りに歯磨きとフロスをしてあげてください。
そして、歯科検診で虫歯がないかのチェックと、虫歯予防のフッ素塗布をしましょう。
理想通りにいかないことも多いですが、知識として知っていただき、それに対する対処をしっかり行っていただければ大丈夫です。
いつでも相談にいらっしゃってください。
そして、これから熊谷の暑い夏がやってきます。
脱水にならないようにしっかり水分補給も行いましょう。
荒岡デンタルクリニック 熊谷
荒岡 千尋