こんにちは!
9月に入り熊谷もかなり涼しくなりましたね。
9月の始めがこんなに涼しいのは28年ぶりだそうです。
確かに昔は秋がしっかりあったイメージですが、最近は暑いか寒いか極端になってきましたよね。
さらに10年後、20年後はどうなるのでしょうか…
さて、今日は虫歯治療でも非常に難しい分野である『根の治療』についてお話しします。
虫歯が大きくなってしまって、歯の中の神経(歯髄)が正常な状態を保てなくなってしまった時に行う根の治療(根管治療)。
ご経験がある方も多いかと思います。
根の治療には大きく分けて2種類あり、1つは『感染していないもの』、もう1つは『感染しているもの』です。
今日の表題にある『根の治療をしたのによくならない』というのは、大体が後者の『感染しているもの』です。
一度ないしは複数回治療したのによくならない。腫れたり、痛みができてしまった。
または痛みはないけど、歯医者でレントゲンを撮ったら根の先が膿んでいると言われた、もしくはニキビみたいな出来物が歯肉にできたなどです。
これは一度、根の中の元々神経が合った部分(根管)の清掃、消毒をしたにも関わらず、再感染してしまった状況です。
こうなってしまった場合、どのような治療をするのでしょうか。
まずは、再根管治療です。
根の中を徹底的に治療します。
当院では、エンド用CT、マイクロスコープ、ラバーダム防湿、ニッケルチタンファイルなど、根管治療の成功率を上げるための特別な機材を揃えています。
しかし、それでも治らない歯があります。
これが難治性と言われる根管です。
神経の入っていた根管は、1本の太い主軸がありそこから枝分かれした側枝という部分があります。
根管治療はこの主軸の部分をきっちり清掃し消毒することによって細菌の住処をなくし炎症をなくす治療です。
しかし、細菌の住処が側枝にある場合、器具や消毒が届かないことがあります。
その場合は次のステップである『歯根端切除術』を行います。
歯根端切除術とは、側枝が集まる根尖約2mmを削り取る処置です。
そして骨内の炎症部分を綺麗に取り除き、根の部分に特殊な薬を入れます。
感染源がなくなると炎症によって吸収された骨は回復します。
これにより感染源を根本からなくすことができるのです。
これには適応不適応の条件もありますが、抜歯と言われてしまった歯でも寿命を伸ばすことができるかもしれません。
歯の根っこに悩んでいる方は、一度ご相談にいらしてください。
荒岡デンタルクリニック 熊谷
荒岡 千尋